2次元の世界に生きたい

少女マンガ、宝塚、アニメ、ゲーム、2.5次元舞台について語るブログ

【2.5次元】刀剣乱舞ミュージカル感想*その3

引き続き刀ミュの感想です~!

今回の主役は、兼さんでしたね!
ほんっとーに、兼さん、めちゃめちゃ素敵だった!!
何度も兼さんに泣かされました。

前作では、国広と二人でストーリーテラーだった兼さん。ちょっとお調子者なところがあって、国広に突っ込まれる「ボケた」兼さんが強調されてました。(笑)

今作では、前作より兼さんの人となり(刀となり?笑)が伝わってきました。
情緒豊かな感情を持ち合わせていて、温かい。包容力…皆を包み込むような包容力というより、この人の背中について行きたい、そう思わせる人間らしい、情熱的な包容力がある。
「かっこよくて」色んな意味で「強い」兼さんが、悩んで、苦しんで、葛藤しながら成長していく様子に、泣かされました(;_;)

やっぱり一番感動したのは、最後、土方さんを殺そうとする場面。
尊敬していて、大好きで、自分自身の存在を形作る元の主、土方さんを、悩み抜いて「殺す」ことを心に決めた兼さん。
…でしたが。

「…殺せません。」

最後の最後で、兼さんは刀を振り下ろすことができなかった。

自分は刀剣男子。
任務を遂行し、歴史を守ることが使命。
最後まで武士であり続けた土方さんの刀である兼さんは、きっと人一倍その意味を分かっていたはず。

それでも、殺せなかった。

共に混沌とした時代の転換期を駆け抜け、最後まで刀にこだわって闘い続けた土方さんを、兼さんは殺せなかった。

宴会のシーンで、国広は笑顔で土方さんに語りかけたり、島田さんと土方さんのことについて話していたけれど、
そんなことができないくらい、簡単に触れられないくらい、
土方さんのことが大好きで、誰よりも尊敬していた兼さん。

…殺せる、はずがなかったんですよね。

そんな兼さんを、土方さんは抱き締めます。
「それも答えだ」
兼さんが苦しみだして出した答。土方さんはそれでもいいじゃないか、と抱き締めてくれるんです。

このときの兼さんの表情が忘れられません(;_;)
今でも思い出すだけで泣きそうになります(;_;)
役者の有澤くん、本当にいい演技だった(;_;)

今回の作品で、もっともっと有澤くんが演じる兼さんのことが大好きになりました。

またどこかで会いたいよ~(;_;)

兼さんについてだけてこんなに長くなってしまいました。(笑)

多分まだ続きます~!

【2.5次元】刀剣乱舞ミュージカル感想*その2

ミュージカル刀剣乱舞~結びの響き、始まりの音~
千秋楽おめでとうございます~!!

今さらですが、引き続き感想を書いていきたいと思います*

ネタバレあります!!ご注意下さい!

今回は、まさに前作、幕末天狼傳の続きの物語でした。
パンフレットによると、前作を作ったとき、「いつかこの続きを描かなくちゃいけない」という思いがあったそうです。

つまり、今作は土方さんの物語。
新撰組が、土方さんの一生が、刀の時代が、終焉を迎え、そしてその終焉に刀剣男子が向き合う物語。

「ハンカチじゃ足りないから!」と聞いてましたが、ほんとーっにハンカチがびしょ濡れになるくらい泣きました(;_;)

まずは、土方さん。
土方さんが、今までどんな想いで戦ってきたのか、新撰組を守ってきたのか。なぜ刀にこだわって戦ってきたのか。
今まで土方さんが抱えてきたものが、ひしひしと伝わってきました。

土方さんにとっての新撰組は、近藤さんの夢。
刀にこだわってきたのは、命の重さを知った上で剣をふるってきたから。

戦上手で勘の鋭い土方さんが、どうしようもない時代の流れを感じ取っていないはずがありません。
土方さんにとっての五稜郭の戦いは、「死に場所を探すため」の戦いでした。
そして、土方さんが出した答えは、「この時代の幕をひくこと」。

最後の五稜郭の戦いのシーン、夕焼けからだんだん暗くなっていくんです。 1日が終わっていく様子が、刻一刻と迫る土方さんの命の終わりを表しているみたいで…。
ああ、もうすぐ、土方さんの生涯が終わる。刀の時代が終わる。
終焉に向けて土方さんが幕を引くのだ、ということが舞台全体から伝わってきて、涙が止まりませんでした。

最後は、むっちゃんに銃で撃たれて死んでいく土方さん。「流れ弾に当たって死んだ」という史実と一緒なんですよね。
観劇したときは、土方さんがどんな表情をしていたのか、分からなかったのですが、千秋楽のライブビューイングでその表情を見ることができました。

土方さん、笑ってたんです。

何を思って笑っていたのかな。
自分のやって来たことに誇りを持って、
空の上にいる沖田くんや近藤さんを思いながら、今、そっちに行くからな、なんて考えていたのかなあ。

土方さんについてだけでこんなに長くなってしまいました。
刀剣男子にはほとんど触れられなかったので、
その3に続きます!

【2.5次元】刀剣乱舞ミュージカル感想*その1

先日、刀剣乱舞ミュージカル~結びの響き、始まりの音~ を観劇してきました!
念願の初刀ミュ!!(;_;) しかも大好きな幕末!!(;_;)

dアニメストアで刀ミュは死ぬほどリピートしてるのですが、中でも好きなのが「幕末天狼傅」でした!!
元々沖田組が好きだったのもありますが…
新撰組を軸に添えて「もののふの生き様」を正面から描いたストーリー展開、そのなかで描かれる刀剣男子同士や元の主との複雑で繊細な関係性。
歌を通して物語が進んでいって、きれいにミュージカルとしてまとまってると思うんです。

そして、今回また幕末メンバー!!

でも、わたしにとって、一つだけ、ショックなことがありました。

それは…はじめてのキャスト変更。

小越くんが演じる国広が大好きでした。
兼さんを慕うキラキラした笑顔、「お手伝い役」として駆け回る姿。
特に、最後の「行くか、国広」という兼さんの声に「はい、兼さん」と返事をする国広の笑顔が素敵すぎて…!!!
そこだけ何度も見返したくらい…!!(気持ち悪いですね笑)
歌も一人群を抜いて上手くて、ダンスもきれっきれ!!

わたしは国広が元々大好きなわけではなかったし、土方組より沖田組派でした。
小越くんのファンというわけでもありません。
でも、小越くんが演じる国広が大好きなんです…!!
dアニメストアで見て、いつか絶対に生で見たい!!と思っていました。

そして発表された新作公演。キャスト変更。

…泣きました。
もう、おごたんが演じる国広に会えないと思うと悲しくて。
新しいキャストの方を批判してるわけでは全く無くて、もう私が大好きな「国広」に会えない、という事実がただただショックでした。

どうやってこの事実を受け入れよう、と馬鹿みたいですが本当に悩みました。。。
ツイッター上で、国広二振り目説、なんていうのを見つけて、おごたんの国広と、しょごたんの国広は、違う国広なんだ、と思い込むことにしてみたり。

そんな中、向かえた刀ミュ新作。

キャスト変更に対して、悲しみを抱えていたファンは、多分一定数いたと思います。

でもそんなのをふっとばしてくれるような、素晴らしい公演でした。

もしかして、「つわもの」みたいに斜め上をいくストーリー展開だったりして、なんて思ったりもしていましたが、
まっすぐに、誠実に、新撰組に、幕末の刀剣男子たちを描いた、切なくて爽やかな舞台でした。

新しいキャスト、しょこだんが演じる国広も、兼さんが大好きで、キラキラ笑顔が素敵で真っ直ぐで、前作の国広を引き継いでくれたんだ、と思える国広でした。

やっぱり幕末が好き。幕末の刀剣男子が大好きだ~!!(もちろん巴も!笑)

詳しい感想を、引き続き書いていきたいと思います*

【宝塚】雪組 全国ツアー 誠の群像/SUPER VOYGER 感想*

先日、雪組全国ツアー公園、誠の群像/SUPER VOYGER を観劇してきました(*^^*)

雪組公演を初めて見たのは、11月、ひかりふる路/SUPER VOYGER 。
だいもんとまあやちゃんの声に心が震え、あーさのかっこよさにハートを撃ち抜かれ…雪組が大好きになりました!
そして、野口さんのショー、SUPER VOYGER!
分かりやすくて口ずさみたくなるメロディーライン、新たな雪組の船出にワクワクして、キラキラ踊って歌う雪組の皆さんが本当にまぶしくて、
野口さん天才!!!と、すっかりSUPER VOYGERに心が奪われてしまったのが懐かしい。
なんで1枚しかチケット取ってなかったんだろう~と死ぬほど後悔しました…。

だから、今回の全国ツアー公演めちゃめちゃ楽しみにしてたんです!

が、いざ観劇してみると…

うーん???あれれれー??

ってなりました(;_;)笑
期待値が高すぎたのもあると思うんですが、わたしはここで実感したことがあります…

それは、『宝塚大劇場のすばらしさ』!!!

回転するセットってすばらしい!!
生演奏ってすばらしい!!
舞台が大きいってすばらしい!!
銀橋ってすばらしい!!
大階段ってすばらしい!!

今回は、全国ツアー公演だったので、観劇した場所は梅田芸術劇場でした。

まず、初めに違和感を感じたのは、「誠の群像」で、幕が降りてその前でお芝居をしているとき。
幕の後ろでセットが替わっているんでしょうが…

ガタガタ音がする…!!(;_;)
わたしが観劇したのは一階席の後ろの方だったのですが、気になってしまうほどにはガタガタいってました…
そっか、宝塚大劇場だからあんなにクルクルスムーズにセットが替わっていたのか…!

次に気になったのが、音響。
音悪い…!!わたしはそんなに音に厳しい方ではないと思うのですが、それでも感じる音の悪さ。途中、音割れしてる場面もありました(;_;)
生演奏って、すごいことだったのか…!あの包み込むような音響は、生演奏のなせる技だったんですね…!

そして、やっぱり舞台が小さくて、舞台セット、背景も宝塚に比べると劣ってしまう(;_;)
特に、SUPER VOYGERの、『DIARY 』の場面。
宝塚大劇場では、音楽生時代からのだいもんの想い出が、映像で、まるで走馬灯のように流れていく場面ですが…
黒いカーテンに謎の星が散りばめられてる。。。
学校の文化祭みたいなセットでした。。。

そしてそして、銀橋、大階段がないんですよね。当たり前なんですが!
なくなって分かる素晴らしさ。舞台の奥行き、高さの感じかたが全然違う…!!
ぶわあっと、目の前に迫ってくるような迫力は、あの大劇場の構造ありきだったんですね…!!

もちろん、全国ツアーならではの良さもありました!

なにより、客振りが多かった!♥
誠の群像では、客席からだいもんが登場したり、客席を使った演出が多かったです!
わたしはかなり後ろの方から観劇したので、恩恵は受けられませんでしたが(;_;)
近かったお客さんほんと羨ましい!!

SUPER VOYGERでは、ラストのフィナーレでも客振りがありました!

客振りっていいですよね♥
ショーに飲み込まれるというか、自分自身もショーに参加しているような気分になりますっ!

と、初全国ツアー参戦の感想はこんな感じでした!

引き続き、お芝居、ショーの感想を書いていきたいと思います*

【宝塚】ポーの一族振り返り感想

ポーの一族の東京公演も半ばに差し掛かって来ましたね~!
わたしは先月、宝塚大劇場で観劇しました(*^^*)

もし、これから観劇される方で、運よく2回以上観に行けるよ~というかたがいらっしゃれば、

観劇→原作を読む→観劇

のスタイルをオススメしますっ!!!
わたしはこのスタイルで観たのですが、大正解だったと思っています*

ポーの一族は、萩尾望都さんの言わずと知れた名作少女マンガです。短編の連作という形をとっています。

宝塚のポーの一族は、原作を全て網羅してるわけではありません。宝塚のその後の話も、原作では描かれています。つまりラストが原作と舞台では違います。
だからこそ、原作を知っているのと知らないのとでは感じかたが変わってくるのです!

振り返って感想を書きます~!

舞台、および原作のネタバレも含みます!!!!
知りたくないかたは絶対に読まないでくださいっ!!

********


まず、原作を読まずに観劇したのですが…

目の前に広がる世界は本当にこの世に存在しているのか…?そう疑ってしまうほど、妖しく美しく、そして儚い世界がそこにはありました。
小池先生、そして宝塚が本気を出したらこうなるのか…!!

ポーの一族はヴァンパネル(ヴァンパイア)。見た目は人間だけど、あくまで「人間のふり」をしているのであって、永遠に死なず、最後は砂となって消える。そんな一族、そしてエドガーの持つ、悲しさ、儚さ、妖しさ、美しさ…「人のようで人ではない何か」が持つ雰囲気が舞台全体から醸し出されていました。

美しい場面は本当にたくさんありましたが、やはり印象に残ったのは、ラスト、アランをエドガーが迎えに来るシーン。
明日美さん、柚香さんが、とにかく美しい。危うくて、脆くて、今にも消え去ってしまいそうな美しさ。
エドガーの孤独、アランの孤独、ここから始まる二人の長い旅…に思いを馳せながら、涙が止まりませんでした。

ここで終わるのではなくて、ギムナジウムにアランとエドガーが現れた場面で終わるのがとてもよかった!この後、二人で長い旅に出たんだね、きっと仲良く楽しく暮らしていくんだよね…そう思える、でも永遠に続く孤独を思わせる、救いがあるけれどどこか切ないラストでした。
アランがエドガーを見つめる、切ない笑顔が印象的でした(;_;)


一度目の観劇を終え、漫画を読み、二度目の観劇。

エドガーの「ぼくはヴァンパネラ~」の歌で涙が止まりませんでした。
一度目の観劇の時は、エドガーの寂しさに共感するには二時間半では時間が足りず、展開も早いので、特に前半は共感しきれない部分もありました。
でも、原作を読んでいくことで、ひとりぼっちのエドガーの抱える孤独、永遠の命を得、最後は土に還ることなく散りゆくしかないヴァンパネルの、どうしようもない寂しさ、悲しさ。
それが最初のエドガーの歌でひしひしと伝わってきました。

そして、エドガーとアランの出会い。
(もう一度言います!原作のネタバレがあります!!)


舞台の終わり方は、まだ救いがありました。
でも原作では…

最終巻のラストのエピソードで、アランは消えてしまう。火事の中、足を踏み外して2階から落ちていくアランを見つめる、エドガーの絶望に固まる表情が忘れられません…。
原作では、エドガーとアランの二人の長いエピソードが散りばめられています。舞台のその後、二人が、親友でも、兄弟でも、家族でも、恋人でもない、二人にしかきっとわからない関係で、孤独を共有しながら旅をする様子が描かれています。

最後、また独りになってしまうエドガー。

きっと「ポーの一族」は、最初から最後まで、エドガーの「孤独」の物語だったんだと思います。
哀しくて切なくて美しくていとおしい、ヴァンパネラの物語。

それを知ってしまってから観るラストシーン。
エドガー、良かったね…そう思う一方で、永遠には続かない二人の幸せを思うと、いつか再び訪れてしまうエドガーの孤独を思うと、切なさに胸が締め付けられました。

原作はかなり昔の漫画で、読みにくさは否めないのですが、是非一度観劇したことがある方には読んでのほしいなあと思います。
宝塚のポーの一族の、美しさと哀しさと切なさがより伝わってくるのです。


長くなってしまいましたがこの辺で!
ポーの一族、もう一回見たい!!DVD買おうかなあ。

【観劇】「駆けはやぶさ、ひと大和」感想

先日、「駆けはやぶさ、ひと大和」観劇してきました~!
もののふシリーズ」の三作目です。一作目、二作目は映像でしか見たことがなかったので、初めて生での観劇です!

三作目は、新撰組を真っ直ぐに描いた作品、ということでした。終始涙が止まらず、ほんとにハンカチがびしょびしょになりました(笑)
演技も皆さん上手で熱くて、舞台上にそれぞれの人生が広がっていました!
でもやっぱり、わたしの「新撰組観」と演出家の西田さんの「新撰組観」と違うところがあって、そういう解釈もあるのか、と受け入れられる部分と、「うーん」と引っ掛かってしまう部分がありました…。

ではでは、感想を書いていきたいと思います*
完全にわたしの主観です!!
ネタバレしていますのでご注意下さいっ!!


物語の語り手は、生き残った新撰組の平隊士の中島登。近藤さん、土方さんがメインで描かれています。が、沖田くんファンのわたしは、やっぱり沖田くんに注目してしまいます(笑)

沖田くん、めちゃめちゃかっこよかったです!(;_;)
トレードマークのポニーテールもすごい似合ってました(;_;)

きれいで少し中性的な顔立ち、どことなくひょろっとした立ち姿、流れるような刀さばき。
飄々としていて、いつも笑顔で、冗談ばかり言ってときには人を困らせて、でも人の想いを汲み取る力、見抜く力があって、誰よりも皆のことを、近藤さんや土方さんのことを想っている…
そんな沖田くんが、舞台上に存在していました。
わたしが思う「沖田総司像」に近かった…!(少し明るすぎ、声が大きすぎましたが笑)

池田屋で血を吐かないし、池田屋の後もバリバリ戦っていてその辺りは史実とは違うのかな? (何が史実なのか分かりませんが…!)

戊辰戦争の最中、とうとう戦えなくなった沖田くんの姿は切なすぎて…。最期まで土方さんや近藤さんと共に闘いたかった、そんな悔しさを飲み込んで、明るく振る舞う沖田くんの姿に涙が止まりませんでした。

沖田くんの最後と言えば、「黒猫を斬ろうとして、斬らなかった(斬れなかった)」話ですが、この舞台では、鉄之助に刀試合を持ちかけ、「君はまるで黒猫みたいだね」と呟きます。
この黒猫の話、元は何なのでしょうか?本や舞台によって、色々な解釈があってとても好きなエピソードです。

と、山本涼介さんの演じる沖田くんが好きすぎて、終わったあとにプロマイド買ってしまいました…(笑) 普段グッズはほとんど買わないのに(笑)

次は、近藤さんについて。
やくざの親分のような、男の人が好きそうな「俺についてこい!!」という近藤さんだったのですが…すみません、イメージと全然違いました(;_;)
もっと飄々としていて、包容力とかオーラで人を引っ張っていくイメージなんです…。(もちろんわたしの勝手なイメージです笑)

どうしても気になってついていけなかったのが、勝海舟とのやりとり。
親友…だったのですがこの二人は!?知らなかったし、政府の要人にここまで近藤さんが食い込んでいるのはやっぱり違和感がありました。実際の歴史はどうなんでしょうか…?(*_*)

そして、土方さん。羽織姿の土方さんが観れてとても嬉しい!!洋装の土方さんも素敵ですが、やっぱり新撰組の羽織姿、一番かっこいい…!!

1つ引っ掛かってしまったのは、近藤さんが処刑されるシーン。流山まで近藤さんが連れていかれるのを、土方さんが追い掛け、最後に語り合う二人。
この二人、わたしのイメージでは「言わなくても分かる」なんです…!!なんか死に際に語り合うの嫌なんです…!!全てを受け入れて、新撰組のために、新撰組を背負って処刑される近藤さんの想いを、葛藤しながらも受け止めて前へ進んでいくのが土方さんなんです…!!(※勝手なイメージです!!笑)

でも、このシーンで、もののふシリーズの「白き虎」に出てくる土方さんが、どうしてこうなったのか、それがすっと理解できました。土方さんが何を思って戊辰戦争を戦っていたのか…後半、ひしひしと土方さんの想いが伝わってきました。


最後に、全体について。

散っていく新撰組の儚さ、それが平隊士の目線で描かれていくのは新鮮でした。「新撰組」で生きてきた人には、当たり前だけどそれぞれ人生があって、それぞれの想いを抱えて、時には誰かの背中を追いかけて生きて、散っていく…。最初は頼りなかった3人が、最後は本当にかっこよく見えました。

ここまでさんざん「イメージと違う!!」と言ってきたわたしですが、(※わたしの勝手なイメージです!!笑)
決定的に違ったのが、歴史における「新撰組」の在り方。
この舞台では、勝海舟と近藤さんが繋がっていて、近藤さんが新政府にスカウトされるシーンがあったり、 新撰組が幕末の動乱の中、政変の中枢に食い込んでいるような描かれ方をされていました。
でもわたしにとっての新撰組は、世の中を変えたい、という大義はなくて、ただ「武士になりたい」その夢1つでここまで来て、最後は時代の波に翻弄されて、散っていく…大きな時代の流れの、小さな小さな1つの渦、というイメージなんです。
そこがやはり決定的に違っていて、でもだからこそ、逆にわたしの「新撰組観」について再認識することができました。わたしってこう思ってたのか…!みたいな。(笑)

色んな人が思い描く「新撰組」をもっと観てみたいなあと思いました。
もっともっと新撰組について知りたい!!

なんだか長くなってしまいましたがこの辺で!
またこんな舞台が観たいです*

【その他】大内美代子さん作「沖田総司」感想

新撰組ブームが到来しました!
謎の周期で色んなものがマイブームとして訪れるわたしですが、今は新撰組がマイブームです。

というのも、今後の観劇予定が…

2月「駆けはやぶさ ひと大和」(新撰組が主人公の舞台)
3月「誠の群像」(宝塚 雪組)
4月「刀剣乱舞ミュージカル 新作公演」(幕末の刀が主役)

なんですね!もともと刀剣乱舞にはまったきっかけが、アニメ「刀剣乱舞 花丸」の沖田組だったこともあり、これを期に新撰組について勉強せねば!と思い、小説を読み始め…みごとにはまりました(;_;)

最近読んだのが、大内美予子さん作「沖田総司」。
爽やかな沖田総司像を世に定着させたのがこの作品だと言われています。

この小説は、比較的戦いのシーンが少なく、内面描写に重きがおかれています。
剣のために生き、土方さんと近藤さんと京に登り、病に倒れ、最後は生をそして死を受け入れて死んでいった沖田総司の心の動きがとても繊細に丁寧に描かれていました。

彼には「大義」がありません。世の中が大きく変わる動乱の中、常に沖田くんが考えているは、彼のそばにいる人たちの心、それだけのような気がします。だから彼はぶれない。彼にとって大切なのは、彼にとっての「新撰組」は、近藤さんや土方さん、山南さん、藤堂くん…新撰組隊士一人一人の願いや想い。そんな風に思います。

彼と土方さんのやりとりは、何度もわたしの胸を、熱く、切なくさせました。
家族とか、友達とか、相棒とか、そんな簡単なありふれた言葉で現せない関係が、そこにありました。
「鬼の」土方さんにとって沖田くんは故郷を思い出させる泉のような存在。土方さんは沖田くんにとって、特に病に倒れ戦えなくなった沖田くんにとって、新撰組にいる理由。沖田くんしか理解してあげられない、「鬼の」心があったから、沖田くんは土方さんのそばにいなくちゃいけなかった。

病床の沖田くんに、土方さんが最期の別れを告げに来る場面は、涙無しには読めません。
声を荒げ溢れ出す自らの感情を抑えきれなくなった土方さんは、あとにも先にもこの場面だけ。
もし、沖田くんが病気にならずに最期まで近藤さんと、土方さんと共に戦えていたら、そこにはどんな歴史があったのかな…。
3人がちゃんと空の上で会えていることを祈ります。

なぜこんなに新撰組って切ないんでしょう。
終わりがあるから美しい。
散っていくものに儚さと美しさを感じる日本人の心をくすぐるのかなあ。

次は土方さんが主人公の小説をよみたいなあと思います。まだ新撰組ブームは続きそう~!